壁 ②門袖のお話

今回は、去年の11月に書いた壁のお話の第二弾です。
前回はブロックの種類について詳しく書きましたので、今回は外構における「壁」の代表格である門袖について詳しく書きたいと思います。


1,門袖のサイズ

門袖を壁タイプで作る場合、ある程度のサイズが必要になります。
機能門柱のように15㎝幅というわけにはいきません。だいたいの標準サイズがありますので、設置したい場所に十分なスペースがあること・門袖を作っても導線がしっかり保てることを確認しましょう!

ブロックのサイズが1本40㎝幅なので、20㎝・40㎝単位で作ることが多いです。
そしてポストを設置することが圧倒的に多いので、ポストの形状によっても異なりますが、幅80㎝の門袖が標準タイプかと思います。
ただ、壁タイプの門袖は自由度が高いので、デザインや外構全体のバランスでサイズを決められます。
上図のようなデザインポストを設置する場合、幅80㎝でもつくれますしポストの見えている面積と壁全体のバランスで幅120㎝にしてもいいし、もっと大きくてもいいし…とデザインは無限に広がります。
表札やインターホン・照明器具を設置する場合は、スペースや配置も一緒に考えて決めます。


2,門袖デザイン

サイズをだいたい決めたら、どんなデザインにするかを決めます。
デザインは自由なので、仕上げ方の例をいくつかご紹介したいと思います。

①化粧ブロック
前回の、「壁 ②ブロックのお話」でも触れた化粧ブロックで作る門袖です。

化粧ブロックは、そのままできれいな壁が作れるので、費用の節約・施工期間の短縮ができます。
化粧ブロックの種類によっては他の素材よりも高くなるものもありますので、価格に注意しましょう。

②ジョリパット仕上げ
ブロックやその他素材でつくった壁に、仕上げにジョリパットという外壁材を塗る門袖です。

神奈川県大和市 新築外構工事 施工例 自然石タイル 土留め 飾り 土留めにタイル ポスト4

ジョリパットには色が多数あるので、建物や仕上げたい雰囲気に合わせて色を選べます。
また、

タイルと併用してデザインを加えたり、曲線のかたちを作ったり、より個性を出しやすくなります。

③タイル仕上げ
下地をブロックでつくり、仕上げにタイルを貼る門袖です。

形状・色・柄が多数あるので、色々な雰囲気の門袖を作ることができます。
最近は1枚1枚が大きいタイルも人気があり、デザインの幅が広がっています。

④化粧ボード仕上げ
ブロックやその他素材で作った壁に化粧ボードを貼り付けて仕上げる門袖です。

アルミ製の化粧ボードを貼り付けるので、お手入れが簡単です。
デザインとして、木目調・塗り壁調・石調・タイル調など…今までご紹介した①~③のような外観の他、メタリック調・RC調などのデザインも可能なので、少し変わった門袖を作ることができます。
ボードなので、凸凹の質感がないことと、規定のサイズ単位で繋ぎ材が入りますので商品ごとによく確認することが必要です。

④レンガ積み
ブロックではなく、レンガでつくる門袖です。

洋風・ヨーロッパ風の外構にしたい場合にお勧めです。
レンガは色むらがあるので、とてもいい風合いが出ます。ブロックと強度が異なるので、サイズや積み方は注意が必要です。


3,新しい壁の構造
これまで、門袖や壁はブロック積やレンガ積でつくるのがほとんどでした。
ブロックやレンガ積は、施工期間や手間がかかる上・専門職人さんの技術が必要になります。
更に、積み上げる高さの制限や地震等の災害による被害の心配など、ブロック積に伴うデメリットもみえてきました。
そこで、最近種類が増えてきたのが、ブロックで作らない壁です。
構造としては、

株式会社 HANATECH GARDENSさんHPより

上図のような柱と横桟・パネルで構成された壁です。柱を建てて横桟を組みパネルをはめていくので、ブロック積専門職人さんでなくても施工が可能で、さらに工期の短縮が期待できます。
中身が空洞で軽いので、ブロック積よりも高い壁を控え無しでつくることができます。
まだ、土留めとしては使えない(一部低めの土であればブロックと塀用可能な商品もあり)、価格が高い等の課題はありますが、これからどんどん伸びてくるのでは?!と勝手に思っているのでした。


門袖としての「壁」について詳しく書きましたが、いかがだったでしょうか。
少しでも外構を考える上での参考になれば嬉しいです。

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