二十四節気の大雪になり、関東も朝が一段と寒くなった気がします。
今朝は近所の河原に霜が降りていました。
防災・減災について【大雪・台強・強風時のエクステリアの備え】に続いて、今回は危険なブロック塀について書きたいと思います。
地震による塀の倒壊映像や写真を見たことのある方もいらっしゃると思いますが、車の助席からぼんやりと外を見ていると「危ないな」と思う塀をときどき見かけます。
当社のある厚木市では一定の条件が当てはまると、危険な塀の工事に対しての補助金が交付される制度もあります。
その補助金を使用したうえで工事を行ったお客様もいらっしゃいますので、そのようなリフォームをお考えの方は自治体の制度を是非確認してみて下さい。
【厚木市危険なブロック塀など防災工事補助金のご案内】
実際の施工現場
継ぎ足しのブロックが高く、上段の一部にひびが入っていて、目の前の道路は人が通るので地震による倒壊が心配との事で上段をカットして、フェンスにリフォームしました。
コンクリートブロック塀の基準(規準)
コンクリートブロックで造られた塀の基準は主に【建築基準法-補強コンクリートブロック造の塀の要点】・【日本建築学会-コンクリートブロック塀設計貴人の要点】を指針にしています。
しかし、法や上記の基準が出来る前のブロック塀(既存不適格)も多く存在しています。
今回はそのようなブロック塀や危険な兆候を記載できればと思います。
スカシブロック
古い塀でよく見かけるスカシブロック。
風通しの確保とおしゃれな飾りとして昔は人気だったのでしょうか?
このブロックを使用しているすべての塀が危険なわけではありませんが、入り方がポイントです。
ブロック塀はブロック基礎・縦筋と横筋で強度を出しますが、スカシブロックの入れ方や入れる場所によっては強度が弱くなるため、地震の際には注意が必要になります。
【注意する入り方】
①縦・横・斜めに連続して入っている場合
②最下段・最上段に入っている場合
袖壁がない高いブロック塀
ブロックには種類や厚みが様々あり、基礎の作り方・GLとの差などにより、安全に積めるブロック塀の高さ変化するので一概には言えませんが、厚みの薄いブロックを使用しある程度高く積まれたブロック塀で裏側に袖壁がない場合は、地震などの揺れで倒れる心配があります。
また袖壁がついていても、ブロック塀が既に傾き袖壁との間にすき間が出来ている場合があります。
この様な場合は袖壁の役割を果たしていないので注意が必要です。
継ぎ足しされているブロックが高い場合
最初の方でも記載しましたが、ブロック塀の強度は基礎・縦筋・横筋が1つの要です。
基礎から1度で積んだ塀の場合は縦筋が上まで伸びますが、途中で足したブロックの場合はアンカー基礎となる為、基礎からのつながりがありません。
その為、アンカー基礎(継ぎ足し下部分)の部分がどうしても弱くなります。
つないだ上段が高く積まれた塀は重量もあるため、揺れにより更に刺激が更に加わります。
大きな揺れだけではなく、フェンスを設置している場合に台風などの強風でブロック塀のつなぎ目部分から倒れることもあります。
割れ目がある・傾いているブロック塀
ブロックに割れ目や大きいなヒビが入っていたり傾いているブロックは、地震だけではなく大型車の通行による揺れ・強風など小さな衝撃にも弱くなっているので、倒壊の恐れが非常に高いので危険です。
見た目で危ないと感じますよね。
経年劣化
上記の方に記載しましたが、既存不適格の施工以外にもコンクリートブロック本体や内部に使用した鉄筋の経年劣化により、ブロック塀の強度が低下します。
特に湿度の溜まりやすい場所やツタやコケが付いたブロックなどは、通常よりも劣化が進みます。
上記以外にも既存不適格など危険なブロックがあります。
当社ではこのような危険なブロックのリフォーム工事も行っておりますので、御見積をご希望の方はご相談下さい。
尚 事前に自治体に補助金の使用が可能か?業者は市内、市外でも大丈夫かどうかなどをご確認頂くと話がスムーズに進みます。